企業で起こる情報漏洩の原因と対策

情報漏洩は企業にとって最大の危険と言って良いでしょう。そこで今回は企業における情報漏洩の原因や対策について考えてみます。

企業で情報漏洩が起きる主な原因とは？

情報漏洩が起きるのは、必ずしも外部からの搾取行為ではなく、多くは「内部要因」が原因となります。具体的にはメールやFAX等の誤操作、データの破棄ミスや保管場所を忘れるといった管理ミス、そして紛失や置き忘れ、といったもので8割を占めているのが実情です。

また内部関係者の情報持ち出し、パソコンやサーバーのセキュリティ対策の不備により、外部からの悪意ある攻撃を受けて起きるケースも見逃せない原因と言って良いでしょう。情報の持ち出しについては「自宅に仕事を持ち帰る」といった悪意のない理由であっても、結果として情報漏洩を引き起こす原因になるので注意が必要です。

企業が行うべき情報漏洩対策とは？

一番の情報漏洩対策は従業員の意識改革とルールの徹底です。内部要因が情報漏洩の主たる原因となっている以上、情報漏洩を起こさないためには従業員をしっかりとコントロールすることが急務と言えます。

まずは情報漏洩によって企業が受ける損害を従業員一人一人にしっかりと認識させること、そして情報漏洩を防ぐためのルールを策定し、すべての従業員に厳守させるための方法と管理を企てなければいけません。

次に重要な情報に対するセキュリティを強化することです。具体的には情報へのアクセスを厳重に管理したり、アクセス権を制限したりすることが必要です。メールに送付するファイルの暗号化や、サーバーへのアクセスはもちろんオフィスの入退室管理はその一例となります。

もう1つ大切なのが情報へのアクセスに対してすべてを記録しておくことです。情報漏洩の原因を突き止めるだけでなく、記録していることは、情報漏洩を企てる者に対しての抑止力として効果を発揮します。

オフィス移転時に行うべき情報漏洩対策とは？

オフィス移転の際には、情報漏洩の主たる原因が起きやすい状況になるのでしっかりとした情報漏洩対策が必要になります。

まずは重要な情報を記録のバックアップやその保管方法をしっかりとマニュアル化しておくことが大切です。また移転によって廃棄する物品や家具、機器等に情報を残さないための対策も重要です。ファイルや書類はもちろんのことパソコンやサーバーも廃棄する場合は情報が完全に消滅するような処置をしておかなければいけません。

次に移転先で行うべき対策としては、アクセス権限と記録を行う設備の導入です。具体的にはオフィスの入退室管理設備の導入や、サーバー等情報を格納した機器や設備に対するアクセス制御システムの導入、誤操作や不正アクセスを防ぐためのセキュリティソフトやネットワーク構築、監視カメラの設置等が挙げられます。

オフィスの移転をする際には、情報漏洩が起きるリスクが非常に高まります。しっかりとした対策と注意を心掛けてオフィス移転をするようにしましょう。